【読み聞かせ】YouTubeに「読み聞かせ」動画をアップするのは違法なのか?調べてみました

2020/10/09

子育て 生活

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こどもに絵本を読み聞かせていると、思わぬ反応が返ってきたりして面白いですよね。
その反応を動画に収めているパパママも多いと思います。

また、こどもの「よんでー」はエンドレスで、仕事で疲れた夜などは1冊分読み聞かせた動画をとって流したい・・・と思ったりもします。

動画といえば、YouTubu。
絵本の読み聞かせをアップしているチャンネル、探すとたくさん出てきます。

でも、気になるのが「著作権」。
YouTubuに絵本の読み聞かせを公開することって、問題ないのでしょうか?

芝居にも上演許可がいる


きっかけは、夫の一言でした。

「芝居やるときも、すべては上演許可とってからだろ?」

わたしたち夫婦は、趣味でそれぞれ舞台芝居をしています。
そのため、夫はYouTubuにしても似た意味でとらえ、発言したのだと思います。

芝居をどこかでやろうとするとき、まず取るのが「上演許可」。
シナリオの著作権を持っているところ(出版社や著作者)に、場所・日時・会場(キャパ)・料金などを伝えます。

それをふまえ、相手が許可するか否かを判断するのです。
もちろん、その状況により発生する費用や条件が変わってきます。

では、YouTubuに「絵本の読み聞かせ」動画をアップすることはどうなのでしょう。
ただ、読むところを映像に撮るだけなんですけどね・・・

合法?違法?ネット上の意見


「YouTube」「読み聞かせ」「著作権」といった単語で検索すると、たくさんのサイトがヒットしました。

著作権の侵害にあたる、とする記事が主流です。

その理由として
  • 複製権の侵害
  • 公衆送信権の侵害
があげられています。

複製権の侵害


公益社団法人日本複製権センターによると、複製権とは以下のように定義されています。

複製権は、著作権に含まれる権利のひとつで、著作権法第21条で規定されています。(第21条「著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。」)
複製とは、作品を複写したり、録画・録音したり、印刷や写真にしたり、模写(書き写し)したりすること、そしてスキャナーなどにより電子的に読み取ること、また保管することなどを言います。

公衆送信権の侵害


公益社団法人日本写真家協会によると、公衆権とは以下のように定義されています。

公衆送信権とは、インターネット等により、著作物を公衆向けに「送信」することに関する権利であり、公衆向けであれば、無線・有線を問わず、あらゆる送信形態が対象となります。

どちらの権利も、著作権者の占有する権利
そのため、許可なく録画・録音(=「複製」)し、ネット上で公開(=「公衆送信」)することは違法という考え方です。

また、違法とは断定できないまでも「グレー」と表現するサイトもありました。

クロにしてもグレーにしても、どっちにしろ対応なしに勝手に読み聞かせ動画を公開しちゃいけないんだ、ということは素人のわたしにも納得できました。

でもYouTubuに、絵本の読み聞かせ動画、アップしてみたいという夢をあきらめきれません・・・

絵本の出版社の意見 


法律用語がとっつきにくすぎて、ここまで書くだけで汗だくです。
そこで、それぞれの絵本を出している出版社の意見を調べてみました。
 (すべて2020年9月の情報。必ず最新の情報をご確認ください)

学研ホールディングス



学研の場合、「著作物を出版・インターネット・イントラネット上で、許諾なく使用すること」を禁じていました。
装丁や目次については、全部だけではなく一部の掲載もNGになっています。

読み聞かせ動画についての記載は、ここにはありませんでしたが・・・装丁を何も映さずに動画を作るのは普通に考えれば無理な話です。

また、この見解でいくと、ブログで絵本を紹介する際に「表紙を写真で撮ってアップすること」もNGということなのでしょうかね(個人的見解です)。

厳しいです。

福音館書店



著作権に関する質問を分かりやすく掲載してありました。

加工をしない形での表紙画像の利用は、条件付き(書名、文・絵・訳などすべての著者名、出版社名の明記)で許諾不要とありました。

また、絵本を利用して朗読をしたい、という場合には営利目的でない場合には許諾は不要としながらも、「絵を拡大したりする場合には著作権者の許諾が必要と書かれていました。

ネット上で公開する場合、映し出されるブラウザによって出版されている絵本の大きさよりも拡大・縮小されますから、この条件に触れてしまうのでしょうか(個人的見解です)。

フレーベル館



YouTubeなどの動画サイトでの読み聞かせは、基本的にはお断りをしているようです。

ポプラ社



絵本を使った朗読会(読み聞かせ)についての記載がありました。

こちらも、営利目的でない場合には許諾は不要としながらも、絵を拡大したりする場合には著作権者の許諾が必要と書かれていました。

えほんの杜



絵本を使った朗読会(読み聞かせ)についての記載がありました。

こちらも、営利目的でない場合には許諾は不要としながらも、絵を拡大したりする場合には著作権者の許諾が必要と書かれていました。

また、テレビやラジオでの読み聞かせの場合には、著作権者の許諾が必要とのことで、企画書と申請書が必要と記されていました。

上にあげた出版社はごく一部です。
絵本によって、事前にしっかり調べて申請などを行う必要がありそうです。

動画公開の懸念


まだまだ、はっきりとは明記されることの少ない動画公開。
でも違法にひっかかる懸念事項が山積みの状態であることに間違いありません。

  • 動画を見るブラウザの大きさによっては、もとの絵本と比べて拡大されたり縮小されたりする
  • 無償と思っていても、仮に広告収入が発生した場合の扱い

どうしても動画をアップしたい場合、簡単に判断できるものではありません。
しっかりと法律を勉強する以外になさそうです。

むすび

  • 許諾なく読み聞かせ動画を公開することは違法(or危険なグレーゾーン)
  • 出版社によって、少し対応が変わる
  • ネットに関することは不明点も多い

絵本を読むと幸せになります。
こどもたちだけでなく、おとなの心も温かくなります。

そんな幸せを作り出せる作者の方や、出版社の方を尊敬しています。

著作権を守ることは、絵本をつくったひとを守ること。

一番大切なのは、勝手に判断するのではなく「確認をする」ということ。
自分のひとりよがりで、そんな大切なひとたちを傷つけてしまうことのないよう、気を付けたいですよね。

\青空文庫について/


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、何かのお役に立てば幸いです。

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